能動的情工場

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回想

朝のパレードが始まる

僕は少しだけ鬱陶しく思って

思い出に着替えた

 

まるで白昼夢だったかのような昨日

僕は邪念 そう邪念を振り払って

食卓についた

 

リスたちが踊るのは

そうしないとリスがリスでなくなってしまうから

踊っているらしい

ひたすらに ひたすらに

 

僕が笑うのは

そうしないと尊厳が失われる気がするから

笑っているらしい

どんな時も どんな時も

 

境目

なんて不思議な響きなんでしょう

 

朝のパレードが執行された

着ぐるみたちがあなたを歓迎している

思い出や憎しみもなしに

 

まるで白昼夢のような現実

僕は邪で だけど正当だと言い聞かせて

崖から飛び降りた

 

夜が明けてしまうのは

そうしないと夜として終わってしまうから

明けているらしい

ひたすらに ひたすらに

 

僕が笑わなかったのは

別に尊厳なんて最初からあったもんじゃなかったから

苦しくないように 苦しくないように

 

あともう一つだけの理由

僕が笑う必要がないのは

笑わなくてもいいようなあなたがいてくれたから

苦しくなんてない 苦しくなんてない