能動的情工場

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A

明らかに強い風が吹く

寒さに打ちひしがれたやうな午前九時

楽に生きていたい私は

ひとり佇んでいた

 

あの頃の情景が今も浮かぶ

ぷかぷかと笑うあの人が

いつまでも私の目の奥に

ひとり佇んでいた

 

朝よりもずっと深い朝

懐かしさで転びそうになった人

私は想像の写実を吸って

ひとり佇んで

 

運命を左右するフォトフィルターが

君の心を揺れ動かすよ

感銘を受けるはずのない歌が

君の心に直接響くよ

 

ここは何処だろう?

何故私は考えたのだろう?

ああ 夢が終わる

そして始まる新しい何かが

 

彷徨い 迷いの感情

迷い 彷徨いの類義に近く

近さだけで判断する 全て

エンディングの映像美を見ていたい

 

ここが青さか

これが君か

手触りもない

匂いも味も目にもみえない

これが君だったのか

 

明らかに強い風が吹く

身近な人がせせら笑っている

私は佇む事が出来ずに

自らのアテンションに終わりを告げた

 

運命を左右するフォトフィルターは

枯れた 枯れた 枯れた 枯れた

運命を記録するフォトブックは

破れ被れで 破れ被れで

 

緩やかな死を

軽やかな死を

穏やかな死を

貴方には詩を