染まった
ピカピカのランドセル背負って僕らは旅に出ました
ちょっと曖昧空模様
流れる雲が川の様で
足並み揃えて歩き出しました
あの子は何を眺めてるのだろう
一つだけ質問してみましょうか
「サイダーの色に染まりたいな」
微笑む顔がとても良くて
踏切がうるさく鳴きはじめたから
僕らは歩む足を止めました
刹那
あの子がキリンの首をくぐり抜け
手を差し伸べる間も無く
トリコ仕掛けにかかりました
飛び散る炭酸がしゅわしゅわと
どうしようもない僕らに語りかけました
叶った儚い夢がふわふわと菊の花に姿を変えて
どうしようもできない夏でした
ピカピカのランドセルがよごれちゃったのは
きっと気のせいです